駆動試験の段取りが逆になってしまったが、使用したESP32開発キットの回路図を最後に確認した。開発キットに搭載されているUSB-UART変換デバイスSilicon Labs製CP2102Nのデータシートには、115200bpsでの標準消費電流は9.5mAとある。周辺回路の消費電流推定値19.7mAのうち、CP2102Nが平均的に9.5mA消費している可能性がある。

マイクロUSBコネクタを通して供給される5Vが、回路図ではCP2102NのVBUSに接続されている。VBUSへの5V供給を止めれば、CP2102Nはサスペンド状態になり、データシートから消費電流は195uAになると考えられる。VBUSに関しては、マクニカのサポートサイトで、以下の記事を見つけることができた。

「USB HostからVBUS信号の供給がない場合には、VBUSピンはHigh固定してご使用ください。VBUSピンはUSB Hostに接続したことを検出するためのピンで、このピンをHighにすることでCP21xxが動作開始します。そのため、未接続やLowにするとCP210xは動作しません」。

すなわち、ESP32単体のみを駆動する外部電源3.3Vを用意し、5V供給をストップすれば、CP2102Nの動作を止めることができ、省電力化につながるだろう。

上記の写真は、スイッチサイエンス製「ブレッドボード用5V/3.3V電源ボード」を外部電源として、ESP32開発キットに3.3Vを供給したものである。動作確認用の小型有機LEDは取り除いている。さらに、LDOレギュレータ入力側(USB供給の5Vと接続)の半田付けを外しオープンにして、不要な電圧が生じることを防いでいる。

以下に、3秒、10秒、30秒スリープの結果を示す。60秒スリープを試みたが、一定時間内の負荷が少な過ぎて、モバイルバッテリーは自動的に電力供給をストップしてしまう。このため、60秒スリープの連続試験は断念。

スリープ
(秒)
ブート回数 駆動時間
(秒)
駆動時間
(日時分)
プロトコル時間
(秒)
3 50537 214314 2日11時間32分 1.24
10 41032 452250 5日05時間37分 1.02
30 21674 669567 7日18時間59分 0.89

以上の結果から、30秒スリープで1週間連続駆動を実現できた。これにより、特定のアプリケーションを想定した実利用の可能性が見えてきたといえる。

しかしながら、下記の写真にあるように使用した3200mAhのモバイルバッテリーは、サイズが93mm x 22mm x 21mmで、重量は80gに近い。屋外用途では、周辺回路の設計だけでなく、バッテリーの選定が重要になってくる。

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